2008-08

憂鬱な天気が続きますが・・・

 原油を始めとする、燃料や原料など、素材を中心としたインフレーションが世界景気の停滞に拍車をかけている。昨日の原油先物相場では、120ドルを越え、代替燃料として注目されている穀物相場も高騰を続け、後開発国の生活環境を脅かしているというニュースも散見される。

 電力各社も、原油高を反映して、7月〜9月の電力料金もガス料金も引き続き引き上げを行うことを決めたようだ。

 サブプライムローン問題に端を発した信用不安は、アメリカの景気を後退させ、その動きは、ヨーロッパに忍び寄る。わが国の景気についても、白川日銀新総裁は、はっきりと調整局面と、表現を厳しいものに変化させている。

 現在世界中で、素材を始めとする原材料高から、物価上昇局面である、インフレーションを招いているのに、モノが売れない、景気が悪いというスタグフレーションの危機を迎えようとしている。原料は上がっても、景気不振=売れ行き不振から、十分な価格転嫁出来ず、苦しむ企業は、インフレに見合う雇用者所得の上昇を実現できず、更に購買意欲を損ない、負の連鎖を産んでいる。

 これから、どのような将来が待っているのか?かなり不安な状況である。過熱感が滲んできた、原油高がそう永くない近い将来に落ち着いてもらいたいし、また、世界的なエコや、環境意識の高揚により、省エネルギーによる総需要の抑制効果がより早期に実現していかないと、本当に生活していくことが難しい世の中になってしまうのではないだろうか?

 そんな中、与党は、かなり強引にガソリン等の暫定税率の復活を衆議院の優越権を行使して、今月末に引き上げようとしている。確かに急激な財源遺失に対する影響を少なくする為には、暫定税率を上げることは致し方ないことかもしれないが、先月末から今月末にかけて混乱と被害を被ったガソリン供給業者に対する配慮や必要な措置が講じられていないし、現状講じる予定もなさそうである。

 大型連休を控えた国民にとっても、供給業者にとっても、前回以上の混乱が生じてしまうのではないか?と心配な限りである。また、この1ヶ月の間にガソリン価格自体が上昇しているので、一部では、ガソリン小売価格は160円になる可能性もあるようだ。

 まだ正式なデータが揃ってはいないと思うが、聖火リレーの混乱の影響か、この大型連休の海外旅行の予約はまだ空きがあるようであるし、国内に於いても、ガソリンの高騰を理由に外出を控える人が増加すれば、低迷する国内経済に良い影響が出るとは思えない。

 ところで、一昨日の死刑判決を受けて、来年5月に控えた裁判員制度の開始に対する関心が高まっている。国民として、政治や行政に対して選挙権を持ったり、行政への協力や意見を述べる方法は既に確立されているが、司法にタッチすることはこれまで出来なかったが、これにより、一般の国民でも最高裁判所の裁判官の審査以外でも、司法に関与する機会が与えられることになる。

 そう考えると、裁判員制度というものは、歓迎すべきものなのかもしれないし、国民として関与していかなければいけないのかもしれないが、果たして、裁判員制度がうまく機能するのかどうか?非常に心配が残る。

 まず、「一般的な国民の意見を取り入れた裁判制度」が目的なのであるから、目的には沿うのだろうが、対象となる裁判が刑事裁判で、しかも、殺人を始めとする相当の重い刑事事件の裁判の判断…罪の有無と量刑を判断…をしていくということである。

 当然、極刑を含むかなり重い刑を判断していかなければならないことになるが、今後は、被害者や被害者遺族の意見が法廷で述べられるようになり、被害者の主張や立場も弁護側から述べられる。そのような中で、こうした裁判になれない一般国民が、両者の主張の間で、精神的に耐え、判断をしていくことが出来るのだろうか?

 自分が、人間に量刑を加えていくことに対して、精神的なプレッシャーは非常に大きいのではないか?と考えてやまない。

 また、それぞれの刑事裁判において、別々の裁判員が…素人の立場で…それぞれの判断を加えていくことで、判例や正しい量刑を中立公平な立場から、判断していくことは果たして可能なのだろうか?

 例えば、既に陪審員制度のあるアメリカでは、陪審員は、量刑まで判断は行わないが、被告人や陪審員の人種や構成により、有罪であるべきものが陪審員の情を誘い無罪になったり、逆に無罪の人が冤罪となってしまう事件が多く発生しているとも伝えられている。

 わが国の裁判員制度では、量刑についても決定していくと言うこともあり、公平な裁判が果たして可能なのか?非常に憂慮される。

 もし、自身が裁判員に選ばれることがあれば、相当の覚悟と、関連法規や判例について研究したとしても、果たして人を裁くことに耐えられるのだろうか?

コメント

やはり原料の値上げが続くのは困ったものですね。原油も未だに最高値を更新していること自体考えられない状況です。
今までの需給バランスだけでは説明がつかない状況であり、投機筋の影響が大きい。バイオ燃料絡みで穀物相場も高騰し、日本の食生活にはかかせない大豆製品も大きな影響を受けている。
物価が上がっても、所得は増えず持ち出しが増えるばかり・・・一般市民の苦労を政治家の方々は本当に理解しているのか?
政党同士の権力闘争などしている場合ではない。早急な対策が求められる。
最近司法、裁判等に関心をもってほしいのか、ドラマで弁護士を扱ったものが多いと思う。やはり、スタート前の準備段階は必要だし、情報も出してほしい。
でも、人を裁くということ自体に対する不安は消えないとは思いますが・・・

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