2008-10

朝令暮改・・・朝令翌朝改?

 昨日、群馬ブロック協議会の会員会議所会議が開催され、メンバー対象にした憲法勉強会、そして、最後の式典(第2回ブロック協議会)他の案件について無事審議が終了した。

 これで、群馬ブロックでの正式な議決機関は、11月に後1回開催して、今年度全ての審議が終了することになった。

 一方、リーマンブラザーズの破綻で、文字通り世界中の金融・経済界を震撼させた週明け。

 原油価格は一気に1バレル当たり10ドル下げ、90ドルに。こちらは、資源高で苦しむ我国企業や経済にはプラスになりそうであるが、邦銀を始め、投資運用していた、我国の金融界にも金融危機を及ぼさざるを得ない状況となろう。

 そして、驚いたのは、週末にリーマンを公的資金で支援することを拒んだFRB(米連邦準備制度理事会)が、速報によれば、米国最大の保険会社であるAIGに対して、同社の株式約80%を担保に(事実上の政府統制化に同社を置くことで)850億ドルもの公的資金を緊急融資したというのだ。

 FRBも、米国当局も、一部の金融機関に公的資金を用いて支援することをかたくなに拒否してきていたこれまでの姿勢を180度変更…悪く言えば朝令暮改…翌日なので…朝令翌朝改?…方針変更し、世界の金融システムを揺るがす事態を回避せざるを得ないことに漸く気づいたということだろうか?

 これは、FRB議長に就任して数ヶ月のバーナンキ議長の経験不足による判断ミスなのか?それとも、アメリカ大統領選挙を目前に控えた政権が、思い切った政策を出せない政治空白が産み出してしまったものなのか?我国でも、「事故米」の処理について、まるで福田首相辞任直後に政治空白を縫って噴出し、対応策を明確に示さない農水省…これがまるで偶然なのか??といった感じがせざるを得ない。

 一方で、既に山一證券の破綻や数々の銀行の破綻を経験している我国の金融庁の対応は珍しくすばやい対応であったと思う。リーマンの破綻が明らかになると、昨日にはリーマン日本法人の国内資産保全命令を出し、同時に12日間の業務停止命令を発令することで、同社の国内資産の保全、国内への影響を最小限に抑える命令を即座に決定した。

 それは、リーマン日本法人の民事再生法の申請より早かったことを考えると、いつも、後手後手に廻る我国の政府の対応からすれば、相当のお手柄といえよう。しかし、既に年金や保険金、様々な債券投資先として、同社を活用した運用を図っていた国内金融機関を始めとする企業や個人への影響は今後、様々な形で明らかになっていくことだろう。

 そして、善意の第三者である、サラリーマンの退職積立金や、厚生年金、老人が生活の為に貯蓄運用していた資産にどのような影響を与えていくのか…考えるだけで恐ろしい。

新しい市民参画の手法

 9月13日に(社)足利青年会議所主催の第1回市民討議会に出席してきた。9時半〜15時10分までの約6時間近くにも及ぶ公開例会であった。

 市民討議会とは、「市民主導型」のまちづくりの一環として、多くの市民の中から無作為抽出された、市民に対して、書面で市民の参加を呼びかけ、参加希望者の中から抽選で市政に対して、テーマを決めて意見を出し合い、結論を出していき、市などの行政に対して意見提言していくという、内容。

 無作為抽出→参加承諾→抽選という手法をとるため、主催者側の恣意に基づいた抽出とは異なり、一般の市民の意見を直接吸い上げるという手法であるが、市民にとっても、「行政のプロ」ではないため、討論に先立ち、専門家による「情報提供」が行われ、正しい情報を元に意見の集約が図られる。

 足利の事例では、「子供たちが安心・安全に過ごせるまちに必要なことは何か?」と「私たちが安心安全に過ごせるまちに必要なことは何ですか?」という2点のテーマに関して話し合われ、前者の情報提供としては、足利警察署より、後者はいしだたみの会の会長より情報提供がなされ、積極的な討論が行われた。

 特に、無作為抽出が行われたので、文字通り老若男女が集まっての討論。本人同士は勿論初対面。私は見学前に、「ひょっとしたら、意見が出づらいのでは?」懸念していたが、実際始まると、出るわ出るわ・・・といった感じであった。

 同様の討議会は、群馬県内でも、富岡、藤岡の2市で既に実行され、隣県の栃木県では、佐野市で既に実施、足利市と同日の13日に県都宇都宮市で、そして、11月には小山市でも開催される予定という。我々桐生JCとしても開催を検討していきたい。

 さて、先週末から今週にかけて、様々なニュースがあった。スポーツでは、相撲協会を追放された、若ノ鵬が相撲協会復活にかけて訴訟をも辞さないといった会見を開き、他の2人の力士も追随しそうだということ、政界では、自民党総裁選のニュース、経済では、原油価格(WTI)が5ヶ月ぶりに1バレル100ドルを割り込むといったニュース。

 しかし、一番世界を震撼させたのは、アメリカ第4位の大手証券会社、150年を超える歴史と、世界に3万人近い従業員を抱えるマンモス企業が破産法の申請を行ったということであろう。

 このニュースにアメリカ証券市場の主要指標であるダウ平均は500ドルを超える大幅株安を招くと、今日は我国でも日経平均が600円超の下げ、アジア各国の株式指標も軒並み大幅安…株式指標だけをみると、パニック状態に陥ったといっても過言ではないだろう。

 今年3月には、米国証券会社第5位のベアー・スターンズをFRB(米連邦準備理事会)が特別融資の形態を取ってJPモルガンに買収させることで、事態の収拾を図ったが、今回は、救済の濫発を恐れてか?公的資金の投入を見送り、買収を検討していた米国大手銀行のバンクオブアメリカは、第3位証券会社のメリルリンチに500億ドル拠出して買収することにを発表し、同じく買収を検討していた英国大手銀行のバークレイズも買収を見合わせたことで、とうとう同証券会社は破産となってしまった。

 結果として残されたのは、6000億ドルを超える負債。引き金を引いたのは、昨年から問題となっているサブプライム問題。米国大手3位〜5位の証券会社が軒並み自立再建できないという事態に、この問題の持つ大きさを改めて実感する出来事であった。

 これにより、我々は何を学ぶのだろう?これから、更に多くのサブプライム問題やリーマン破綻の事実がニュースとして取り上げられるだろうが、私は、この一連の問題を通して浮き彫りになったのは、米国経済を中心に投資という名を借りたマネーゲーム…勿論、株式や債券といった実態を伴うものから実態を伴わない投機マネーまで改めてそのあり方を見直す時期に来ているのではないか?特に投機的なマネーゲームのあり方の限界を示すものの何者でもないのではないか?と思えてならない。

 日本経済で言えば既に十数年前に経験しているバブル経済・・・勿論今の投機マネーは当時のような簡単な仕組みではないものの…根をひっくり返せばやはり、現実のモノやサービスとかけ離れた、価値の証券化…証券自体が価値を生み出していく…思惑が価値を生み出していく…そんな経済の終焉を雄弁に物語っているような気がしてならない。

景気後退は長引くか?

 このところ、景気が非常に弱含んでいるということが叫ばれており、事実、新車の販売台数、輸出状況などを見ても、また、私の生業である、繊維事業全体を見ても、余りいい話しを聞かない。

 雇用者所得の平均は、9年連続下落しているし、物価上昇率は、2.4%と、所得は増えないのに、物価があがり、企業収益を落としているということもまた事実で、困った状況である。

 しかし、本当に厳しい時代が来るのだろうか?あながちそんなことばかりではない…といったことを言ったとすれば、それはおかしな話なのだろうか?

 ここで、いくつかの指標をもう一度見直してみたい。景気が悪いといって、企業内に在庫が増加しているという話は余り聞かない。…企業が在庫リスクを極度に恐れ、必要なものを必要なだけ作る…企業生産側の都合でのモノづくりをしないで、消費状況に応じた生産体制が定着してきた影響といえよう。

 また、原油高、鉄鋼金属や食料などの原材料費高は、今年後半に入って、下落が続いている。例えば、原油の指標となるWTIの数値は1バレル147ドルから、100ドル台まで下落した。

 消費者物価が上がってきているということ、原材料費が下がってきているということは、これまで十年以上、コストダウンと称して、物価の下落が続き、企業の収益体質を大幅に圧迫し続けてきたのだが、原材料費の急激な高騰により、その一部が漸く消費者物価に影響を与えるまで価格転嫁が進んできている。

 この現象がもう少し続けば、コストダウンにより圧迫してきた企業の収益体質の改善にも繋がる可能性もあり、その如何によっては、雇用者所得の回復と、国内購買力の向上にも寄与するのでは?特に、不良在庫の積み上げが、これまでの景気後退局面と違ってそれほどでもないので、何かのきっかけで、意外に早い回復局面を迎えるのでは?と考えて行きたい…まあ、私の希望的観測というところか。

 また、7月以降、原油だけでなく、異常なユーロ高、ドル安という外国為替状況の変化も見られる。このことは、これまで、実体経済を大きく歪めてきた、投機マネーが自身の生み出したリスクの影響からなのだろうか?カネの動きが鎮静化してきたものとも言えよう。

 そして、今回の資源高は、エネルギー大量消費国…省エネ設備の充分に機能していない、発展途上国に対しても大きな影響を与えたこともまた事実。今後はタダ安いという、輸入品も、資源高や人件費の高騰により、ただ安い輸入品が安くなくなった時、それは、どのように我国の製品の販売力に影響を与えていくのだろうか?

 昨日、いよいよ自民党総裁選の告示がなされ、麻生幹事長はじめ、5名による選挙戦が開始された。
 
 マスコミによる報道も、さながら、選挙戦一色。夜の報道・ニュース番組には、総裁船に出馬した5名の候補者が揃って出演し、それぞれの方針を発表し、一寸した公開討論会の様相を得ていた。

 ただ、見ていて一寸残念であったのは、各報道番組の組み立ても、視聴者の好感を得ようと、「国民の怒り!」といった主題があって、それに沿って作られたシナリオの中で、ニュースキャスターが主観的に各候補に問いただすといった趣向が強く、マスメディアに求められるべき、公共性、公平性が感じられなかったことであろうか?

 確かに、国民は怒っている、2人の総理が次々に無責任な辞任を繰り返す…その通りだし、構わないのであるが、視聴者が聞きたいのは、番組の主張ではなく、候補者の主張であろう。主張者の意見に判断を加えることはしてはいけないのではないだろうか?

 ところで、今朝の産経新聞によれば、中央官庁や出先機関と、随意契約を結んでいる公益法人の約8割に省庁OBが在籍しており、契約件数が、天下りのあるなしで、4倍、契約額で約8倍の差があることがわかったということ。

 金額の件数や契約額だけでは、その公益法人の役務内容までは分からないので何ともいえないが、驚くべきは、省庁と随意契約を結んでいる法人が1100法人余りで、そのうちの8割で約10,000人の省庁OBが天下っているという実態である。

 特に、一般競争入札と違って、随意契約は、競争原理が働かないので、コスト高になりやすいということが叫ばれている中、その実態について、全体像が、この会計検査院の調査で明らかになったような気がする。

 天下りしたOBへの破格な待遇、余りにお粗末なアウトプット物…確かに、これを客観的に判断することは非常に困難かもしれないが、今度の公益法人改革により、こうした、胡散臭い実態が益々明らかになり、不正や権益の温床…更には、税金の無駄遣いが明らかになっていくことを望まざるを得ない。

 そして、我々青年会議所も社団法人格をもつ公益法人。誰から見られても正々堂々としているものでなくてはいけない。それは、自分たちメンバーからの会費収入からなるものであったとしても、金銭の支出入、事業内容、そして、メンバー一人ひとりの行動についても同様。

 さて、私の任期もあと、概ね110日となった。残された時間、全力投球できるよう、一寸気合を入れるため、さっぱりと、気合を入れて行きたい。

期待される次のリーダー

 昨日の第186回臨時総会は、かつて無い緊張に包まれた総会となった。

 総務委員会の丁寧な出席要請に対して、メンバーも応えたのか?新しい理事長を自分たちで選びたいのか?恐らくその両方であろう。メンバー103名に対して80名の出席という近年稀とも言える多くの出席があり、会場となった、桐生倶楽部大広間は、ほぼ満員での例会となった。

 緊張した面持ちの中、桑原総務委員長の司会で、厳かに総会が始まる。議長である私も、いつもに増した緊張感が走り、根本選管委員長より、選挙についての説明がなされ、いよいよ、次年度理事長に立候補した、長谷川博紀副理事長より、所信演説が開始される。

 例年であれば、次年度に向けた自身の熱い想いのたけを、熱く語る場となるが、意外にも、自身の生い立ちから、始められた。多少の緊張と、よどみない、大きくハリのある声量で、分かりやすく演説は始まった。

 よどみない、分かりやすい、自身の半生に対して、桐生のまちへの思い入れに対して…語られる・・・そして、いよいよ、所信表明が始まった。そして、私の直ぐ前に屹立する、演者の緊張も少しずつ高まっているのが、背中に感じられた。

 所信は、非常に分かりやすいもので、身近な内容となっていた。地に足をつけた事業が来年しっかりと行われていくことだろう。

 投票の結果は、有権者69人、69票全員が信任するという、こちらも非常に驚きの結果となった。例年であれば、多くのメンバーのうち、1人や2人位は反りが合わないメンバーがいたり、納得できないメンバーがいて、白票や反対票が投じられることが多いのだが、私は自分が入会して初めて全会一致での信任投票を見ることとなった。

 これは、如何に、長谷川君の考えに対して、皆が賛成したか、ということも大いにあるが、やはり、彼の人間性、面倒見のよさ、辛抱強さなど、魅力によるものが大きいと思う。

 私も、最高のメンバーが次年度を引き継いでくれることになった喜びをかみ締めた総会となった。是非、みんなで暖かく、新しいリーダーに最大限の応援と協力をして行こうと考えている。

 一方で、錯綜する政界。早々と、民主党は小沢氏が党首として3選を果たし、年金の完全税方式や子育て支援として、子供1人あたり26,000円の支援金の支給やガソリンや経由の暫定税率の廃止を訴え、国民の支持を獲得すべく、戦いののろしを上げた。

 ただ、気になるのは財源。景気浮揚には財政出動が不可欠であるが、マニフェストに掲げた上記他を実現するには実に18兆円という途方も無い財源が必要。無駄を省き、特定財源や特殊法人廃止で財源確保できるというが、国家予算の20%を超える財源をどのように捻出するのか?甚だ眉唾物である。

 一方で、マスコミジャックと民主党から、懸念の声が沸きあがるほど盛り上がっている自民党総裁選。結局5名の立候補者(麻生、石原、与謝野、石破、小池)だが、経済再生の為にある程度の財政支出を行う麻生氏に対して、財政再建を訴える与謝野氏、その他3名はそれぞれの主張はあるものの、小泉首相の提唱した、規制緩和を中心とした改革により、経済の風通しを良くしながら、経済再生と財政再建を両立させようという論者と大別できるようだ。

 経済がまだ、比較的好調であった、2年前か、それ以前であれば、財政再建を行い、小さな政府を行っていくという、与謝野氏の発言は一番正しいものだろうし、長い目で見れば、避けては通れない選択だ。ただ、急速に景気の悪化、経済の縮小局面である、現時点で、この指針が採択されると、我国は不況のどん底に陥る可能性が高いと判断せざるを得ない。

 増税や、緊縮財政により、一層の不況を煽り、国民は不況にあえぎ、企業は危機的な状態となり、税収不足から財政再建も不可能になるというシナリオである。

 一方バランスを取りながら、規制緩和を行い、大きな財政支出を行わず、緩やかな景気回復を狙い、財政も立て直していく…これも、数年前の小泉構造改革の時代であれば、素晴らしい政策だ。長い目で見ても正しい選択と思われる。

しかし、時代は変わった。不況にあえぐ我国は国民も、企業も国家も瀕死の状態といえよう。確かに体質改善は必要だが、今求められているのは、緊急の外科的手術である。

しかも、小泉政権時には、世界的な好景気。国内で稼げない我国の企業は旺盛な外需…輸出で利益を稼ぐことが出来た…今は?世界中不景気。少なくとも今は、柳の下に泥鰌はいない。

だからこそ、今こそ緊急的な経済対策を行い、国民や企業を再生していくことこそ、国家再生に繋がっていくのではないだろうか?

そして、一番気になるのは、総裁選直後の総選挙。総選挙を行うことは、自民党にも、民主党にも受け入れやすい選択肢だが、今、この危機的状況で、補正予算を…緊急対策を講じることなしに、国会空転の時間を作る余裕は無いと思われる。

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